外科で働く看護師には、どのようなメリットがあるのでしょうか。外科といっても様々な科がありますが、一般的な病院の外科には、手術を行うために患者さんが入院しています。そのため、外科病棟での勤務では、急性期の看護の経験を積むことができ、それは外科病棟の大きな魅力の一つになっています。

外科で働く看護師は、術前、術後の管理や退院へむけての看護までを担うことが多いので、患者さんが入院し、手術を受け、回復するという一連の流れを間近で看ることができます。術後の管理は、全身状態その他、様々なことに注意が必要で、看護する側もしっかりとした知識や技術が必要になってきます。大変な面が多いと言われていますが、元気に回復した患者さんの姿を見ることができるのは、看護師としてやりがいを感じることが多いでしょう。

しかし、近年では在院日数の短縮やクリニカルパスの導入などもあり、外科病棟では手術件数が増え、看護業務が慌ただしくなってしまっていると耳にします。業務の煩雑さに追われ、外科ならではの術前、術後の看護がじっくりとできないということは問題です。しかし、入院日数が短くなったり、クリニカルパスが活用されるのは、患者さんの負担を減らすことが目的であるので仕方のないことでしょう。

また、臨床現場の看護師は、病院や病棟の方針と板挟みになるということも少なくありません。とはいえ、患者さんの身体的、精神的なケアが細かくできるよう一人一人が意識して、目の前の患者さんにしっかりと向き合うことが大切です。